VT Beacon – Archive
こちらはVT Beaconのアーカイブページです。
「VT Beacon(ヴイティービーコン)」は、世界中のイラストを起用したクリエイティブ事例をvisiontrackエージェントの目線で紹介する、創造の灯火です。本ページでは、私たちが直接関わったプロジェクトではなく、注目すべき作品や取り組みを紹介して、新たな発見とインスピレーションを照らす道しるべとなることを目指しています。
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vol.2(2024/12/23)
映画『ロボット・ドリームズ』
今年度のアカデミー長編アニメ映画賞にノミネートされ、シンプルでPOPなアニメーションスタイルとストーリー内容のギャップが話題になっているアニメ映画ですが、一枚一枚のフレームがまるでイラストレーション作品のように完成度の高いアートに仕上がっていることにも注目しました。特に、80年代のニューヨークの街並みを描く際のディテールへのこだわりは見事で、建物の質感や看板のタイポグラフィ、街を行き交う人々のシルエットや身にまとうカルチャーに至るまで、時代の空気感が緻密に再現されています。構図の取り方も印象的で、観る者の視線を巧みに誘導しながら、都市の躍動感や主人公たちの感情を美しく伝えています。全体的にシンプルで軽やかな画風でありながら、背景には豊かな情報量が詰め込まれており、アニメーションであると同時に、イラストレーションの魅力を存分に感じられる作品になっています。(Akitaka Mitsutomi)
「パーフェクトホイップコラーゲンin」バス停広告
パーフェクトホイップ コラーゲンinのバス停広告は、ラブリーさと清潔感がたっぷり詰まっており、見るたびに心がどこか幸せな気持ちになります。この広告のイラストを手掛けているのは牛久保雅美さんです。彼女が描く特徴的な瞳を持つ人物や、頭にそっと置かれた優しい雰囲気の商品の描写は、実写では表現できない独特の味わいがあります。広告にイラストを採用する意義を改めて実感しました。さらに、バス停広告という特性を活かし、通勤・通学時に目にした消費者が、家に帰り一息ついた瞬間にふとこのイラストを思い出すのではないかと想像しました。どのような場所で、どのような広告を届けるのか、その重要性を改めて感じさせられるビジュアルです。(Misato Ide)
電通 新卒採用サイト
最初に見たとき、「何これ、かわいい!」と思わず声に出してしまいました。そこから、それが「新卒採用サイト」だと知って驚きました。その意外性がとても新鮮で、遊び心にあふれたクリエイティブが「働きたい」「関わりたい」という共感を自然に生む、魅力的なサイトだと感じました。一般的な採用サイトにありがちな「硬いイメージ」や「写真・動画メイン」の構成ではなく、柔らかく親しみやすいデザインが印象的で、「最高すぎる…!」と心を掴まれました。(Yukari Murayama)
vol.1(2024/12/03)
花王 メリット
今年一番心を動かされた広告かもしれません。第一印象は、子どものような手書きのコピーとニシワキタダシさんのほっこりするイラストが特徴的で、あたたかいけれどどこか切なさを感じさせるものでした。アニメーションやコピーを見ているうちに、自分の幼少期の家族との日々が自然と思い出され、広告がまるで自分自身の物語のように感じられました。クリエイティブチームが「個人的な思い出を話し合いながら制作した」との記事を読み、その共感の力に納得。個人的な体験は、誰かの記憶や感情と繋がるのだと改めて実感しました。私も、こんな心に響く広告を作りたいという思いがさらに強くなりました。(Yukari Murayama)
PR TIMES 「のぞいてみよう。#みんな世界を動かしている。」
普段からプレスリリースの配信や企業の広報支援を行う、日々莫大な量の広告を取り扱っているであろう会社が制作した大型広告看板という点がまず興味深く、目を引きました。裸眼では黄色、ピンク色、水色のイラストと文字が重なりあった幻想的な一枚絵ですが、青・緑・赤のフィルターメガネを通して見ることで、3つの異なるイラストとメッセージが浮かび上がる仕掛けです。さまざまな役割の人々が手を取り合って一つの広告ができているということがわかる=人々が協力し合えば大きな力になるメッセージを受け取ることができ、メッセージ性とキャッチーさを両立した広告だと感じました(Moe Shiratori)
ARTS&SCIENCE HOLIDAY 2024
A&Sのホリデーコレクションのアニメーションは、ドメニカ・モア・ゴードンが描いた空想の動物たちが楽しげに画面を通り過ぎる内容です。動物のデザインを自由に描いてもらうという発想が、イラストレーターの創造性を存分に活かしたクリエイティブだと感じました。また、動画では音楽よりも羽ばたきや足音、鳴き声といった動物たちの音が主張されており、温もりあるイラストと音のリアルな対比が印象的で、不思議な余韻を残します。その細部へのこだわりが、とても魅力的だと思いました(Misato Ide)
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2024.12.23